生命保険文化センター 「生命保険に関する全国実態調査」の資料を見ていたら生命保険業界が変化しつつあるな~。と思うところがあったので、私の考えを書いてみようと思います。
生命保険の加入率
平成27年の調査での生命保険の加入率が89.2%でした。
前年が90.5%なので、一般の方から見たらちょっと下がったんだね。
程度だと思います…
実は、現在の調査方法になってから始めて90%を下回ったんです。
それだけでなく、一世帯で年間で払う保険料も始めて40万円を下回りました。
要因として考えられることは、バブル世代の子育てが終了したことによる「保険金額の減額」「少子化」「収入の減少」などの影響かもしれません。
生命保険の「必要性が低い家庭」「加入したいけど加入できない人」が増えていきもっと数字に表れてくるんじゃないかなと思います。
変化しているのは加入率だけじゃない
加入する商品や保障額なども変化してきているのでみてみましょう。
年金を貯める為の商品の変化
老後の為にお金を貯める年金保険なのですが
加入件数が減っているのは、そもそもの加入件数が落ちていることと
運用先(株・投資信託)などが分散されているからだと思うのですが…
言いたいのは、ここからです。
個人年金保険(定額)が下がって変額の個人年金保険が増えているんです。
今までよりも運用して老後資金をどうにかしないといけない。
という意識が上がってきていることがわかります。
老後への不安が増えていて、自分の老後は自分で準備するしかない。という流れです。
死亡保険金額の減少傾向
世帯の普通死亡保険金額も2,423万円で前回の2,763万円から減少しています。
調査が始まってから年々下がり続けています。
保険金額の減少は、収入の低下・独身の増加・家族構成の変化などが考えられます。
あと、昔に比べて共働きが増えたのも大きな要因ではないでしょうか。
「男性が働きにでて女性が家を守る」
大黒柱の男性に万が一があった時の為に、死亡保障を手厚くしていた時代から
共働き・少子化になり、死亡保障がメインの保険から入院などの保障に変わってきているんです。
万一から医療保障へ
生保に加入した目的で「医療費や入院費のため」と答えた割合は58.5%。
死亡保険の「万一の時の家族の生活保障のため」の53.1%を上回りました。
医療保険が2006年に死亡保険を抜いて、理由のトップになってから差が開き続けているんです。
やはり共働きなど生活環境の変化が大きいでしょう。
生命保険の加入率から考える-生命保険のこの先- まとめ
世の中の流れに沿って、生命保険で求められている商品や考え方が変わってきていますね。
生命保険会社も時代に合った商品を頑張って作り続けると思いますが、結局は販売する私たちの設計する力です。
いくら商品がよくても私たち販売側の立場の人が変われなければダメです。
勉強し続けなければいけませんね!!
学校で「お金」について教えるべき
この資料にはこんなことも書いてありました。
- 「生命保険や個人年金保険について十分に知識があると思う」
- 「生命保険や個人年金保険についてほとんど知識がないと思う」
のどちらに近いかを質問した結果
『十分に知識がある』は29.9%で『ほとんど知識がない』は68.6 %となったようです。
これは当たり前のことで、むしろ十分に知識があるが30%もあるのが驚きです!
学校では様々な事を学べますが、お金について高校や中学では学べません。
いきなり社会人になって、クレジットカードや保険や資産運用などの情報が入ってきます。
人生とお金はずっと関わっていく問題なのに、学校で教えていないことが異常じゃないかなと思います。
なので弊社では、大学などでセミナーをやったりしているわけですが…
もっと学ばなきゃいけないことはあるんじゃないかと思います。
生命保険からちょっとズレました、ではまた!